「『起業家精神』教育、小中高で強化」について思うことを。

友人のSNSの書き込みから文科省「2023年度予算案の概算要求にて『起業家精神』教育、小中高で強化」のニュースを拝見しました。
当の友人曰く「誰がこの推進を担うのか。いやまさか先生方ではないですよね…」とのこと。

それについて思うことを記載してみます。

政府が年内にも策定するスタートアップ(新興企業)を育成するための「5か年計画」に、小中学校や高校への働きかけを強化する方針を明記することがわかった。先行する大学でのアントレプレナーシップ(起業家精神)教育の裾野を広げ、人材育成を後押しする。

「起業家精神」教育、小中高で強化…新興企業育成「5か年計画」に明記へ(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース

こちら、新学習指導要領にいうところの「社会に開かれた教育課程」の一端かなと思います。

既存の社会人が教育課程に参加して、実務的・社会的・具体的な背景を持って教育にあたる枠組みです。

友人が懸念する通り、たしかに担い手の受け皿的な問題が非常に大きな問題かと思います。

私自身、これまで起業家として活動する中で、様々な起業家育成団体と出会ってきました。

全国見渡すなかでよくあるのが
「自身は起業家じゃないのに起業家教育をやってる」
「事業がうまくいってないのに経営者面して登壇している」
「素人がドヤ顔でエセ経営学を語る」
なんて事例はよく見受けられる光景でした…。

起業家というのは非常に孤独であり、苦しい職業形態と言えます。
事業として成功するのなんてごく僅かで、起業家のメンタル疾患患者の数は非常に多いといわれます。

しかも、成功者の平均年齢は40歳を超え
それまでは黙々と市場の開拓やプロダクトの開発を続けなければならない職業でもあります。

そういう起業家としてのナイーブな面を知らない人間が果たして本質的な教育を担えるのか不安に思います。

しかも公教育分野では低予算的な問題が非常に大きく且つ深刻で、
高い専門性を持った専門家との上手いマッチングが出来るかどうかも、
今後の課題になりそうだなぁと思うわけです。

しかし、方向性としてはめっちゃいいと思います。
様々課題は残りそうですが、今後の教育に期待大です。 と言うか、今の子どもたちが羨ましい!!

(個人的にはアントレプレナーシップ教育のみならずイントレプレナーシップも加味して
様々な可能性を残すような教育が必要かと思いますが。)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。