⓼メルマガ(NO:003)/2021年06月04日


こんにちは、合同会社8の赤澤勝崇です!
 
今回も弊社が進める『SDGs』の組織内実践について、耳より情報をメルマガにてお送りさせていただきます。
第3回目のメルマガです。
 
前回のメルマガを送信してからの2週間・・・いまや「サステナブルマテリアル100%時代」になりつつあると感じています。
 
というのも、去る5月24日にHondaが「循環型社会の実現のためにサステナブルマテリアル100%での製品開発にチャレンジする」という表明をするに至ったからです。
AppleやBMWも、近しい経営判断・表明を進めています。
 
各社、どのような判断があったのでしょうか。
今回のメルマガでは「新時代・企業倫理とサプライチェーンマネジメント」についてお送りいたします。
 
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「⓼メルマガ」は、毎月第1・第3金曜日の15時を目途に、
合同会社8代表・赤澤 勝崇 とお付き合いのある方、お知り合いになった方、名刺交換をさせていただいた方にお届けいたしております。
 
これから国内外SDGsの取り組みの事例や、弊社合同会社8の活動報告など配信して参ります。
 
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2021.06.04号 -トピック-
 
ホンダ「サステナブルマテリアル100%時代」Apple社、BMW社の経営方針表明
ユニクロ社・伊藤忠商事の失敗事例
ユニリーバ社のサステナブル戦略
【合同会社8】「フルーツ販売士(仮)」研修団体のための一般社団法人設立アドバイザリー就任しました!
【合同会社8】定期ワークショップイベント開催中!
【合同会社8】編集後記

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【 SDGsで経済活動のルールが変わった・・・! 】
 
経済活動のルールの変革、それがSDGsの本質の一つです。
 
今や世界はSDGsを中心に回り始めています。
 
弊社の以前のメルマガ#01では、SDGsは「儲けるためにやる(CSVの一環として取り組む)」ということ、メルマガ#02では「若年者層がSDGsを価値観として行動し始めている」ということをお伝えしました。



SDGsを軸に、企業活動や消費行動が変わりつつあります。
 
 
そんな中、Honda(本田技研)が「循環型社会の実現のためにサステナブルマテリアル100%での製品開発にチャレンジする」よう経営判断したとの表明をしました。
 
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Honda社の目指すサステナブルマテリアル100%経営
 
 
冒頭でもお伝えした通り、5月24日にHonda(本田技研)社が「循環型社会の実現のためにサステナブルマテリアル100%での製品開発にチャレンジする」と経営判断・表明をするに至りました。
 
 
Honda社といえば、今年4月 新社長・三部氏の社長就任会見で「環境・安全・研究・独創性への取り組みを強化する」ことを強く主張されたばかりです。
この会見の際、特に環境については内容も分量も多く割いており、持続可能な社会への意識が強く見られていました。
 
そんなHonda社から、今回改めて「『環境負荷ゼロ』の循環型社会の実現」「カーボンニュートラルの実現」を目指す、という宣言が出されたことになります。
 
 
これらから、Honda全社を挙げて、環境への取り組みを強化していこうとの強い意識を感じます。
 
 
Honda:アクリル樹脂の水平リサイクル実証実験を2021年8月に開始 
 
Honda:社長就任会見 代表取締役社長 三部 敏宏スピーチ概要 
 
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Apple社・BMW社も宣言 ー サステナブル経営戦略
 
さて、このような宣言をしている企業はHonda社だけではありません。
 
iPhoneでお馴染み、世界一の時価総額を誇るAppleもサプライチェーンマネジメントとして、「すべてのApple社製品を再生可能エネルギー100%にする」との宣言をしています。
 
 
このサプライチェーンマネジメントというのは、「原材料の調達から加工・流通・販売まで」という企業活動の一連の流れを言います。
要は消費者に商品が届くまでの元請け・下請けすべての工程の経営的管理のことです。
 
 
つまり今回Apple社は「すべての下請け企業も含めて全社でApple社製品を再生可能エネルギー100%で製造していきます」との宣言をしたことになります。
 
 
ここで、下請け企業にも再生可能エネルギー100%を取り入れる・・・ということで、万一100%でない取引先は別の企業へと代替されることが予測されます。
再生可能エネルギー100%を取り入れない企業は、契約破棄(クビ)になります。
 
 
このように、中小企業目線では「SDGsに取り組まないことが契約破棄になる」という意味で、「SDGs = 企業の生存戦略(リスクマネジメント)」にもなってきていますし、その一方で再生可能エネルギーを取り入れている企業にとっては、代替企業として受注を得られるビジネスチャンスにもなります。
 
 
ちなみにBMW社も、新型EVの『iX』と『i4』の生産に使用する電力を、100%再生可能エネルギーで作られたグリーン電力でまかなうとの宣言をしています。
 
トヨタ社は言わずもがなです。
 
 
今後は、世界で同様に「SDGsに取り組んでいる企業と、そうでない企業」の契約持続の差が、顕著になっていくと考えられます。
 
私たち青森県内の企業としても、ビジネスの継続性のため、そして新たなビジネスチャンスの獲得のためにも、SDGsを経営に取り入れていくことが必須と私は捉えています。
 
 
Apple:2030年までにサプライチェーンの 100%カーボンニュートラル達成を約束
 
BMW:100%グリーン電力で生産、BMWの新型EV 2車種…2021年後半から | レスポンス
 
 
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十倉新経団連とサステナブル資本主義
 
6月1日に十倉雅和氏(住友化学)が新会長に就任し新体制へと移行した日本経団連でも、「持続可能性」がコンセプトとして提示され、非常に注目されています。
 
 
経団連:「新成長戦略」でサステイナブルな資本主義を目指す
産経ニュース:十倉新経団連、キーワードは「経済安保」「持続可能性」
 
 
余談ですが、世界では2019年から「ステークホルダー資本主義」が主流になりつつあり、資本主義も少しずつ形態を変えつつあります・・・。
が、実はこの「ステークホルダー資本主義」というのは、日本型経営学「三方良し」「論語と算盤」「利他の精神」などに近く、いままで日本人の私たちが大事にしてきた価値観に、やっと世界が気づいたのか、と思っています。
 
SDGsも実は古き良き日本型経営と近しいもので、今まで私たちが当然に取り組んでいたものを、当然にやるだけのようにも思っています(実際に日本はSDGs界のトップランナーと呼ばれていたりもします)。
 
はてさて、今年の世界経済フォーラムでも取り上げられる「資本主義の行く末」は、今後どうなるのでしょうか。
 
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世界的ブランド・ユニクロ、国際的取引での失敗とSNS炎上
 
 
全世界へのカジュアルウェアブランド「LifeWear」の展開で「世界で一番時価総額が高いアパレル関連企業」になったファーストリテイリング社(以下、「ファストリ社」)。
 
そのファストリ社ですが、実は商品の「原材料」を発端にSNS炎上事件となり、株価が急落する自体になっています。
▲ ファステリ社の株価(2021年6月4日時点)。4月以降の急落が見られる。
  出典:日経電子版 チャート
 
事の発端はファストリ社が中国の新疆ウイグル自治区の強制労働によって生産された綿製品を原材料に使っていた事でした。
 
これが2020年12月調査の米国シンクタンクの調査で明るみとなり、ファストリ社の4月8日決算会見で柳井会長が「ウイグル問題についてはノーコメント」とした対応のまずさもあり、一気に株価急落へと繋がりました。
 
NHKニュース:ウイグル問題 綿花「ノーコメント」 柳井氏“取引先問題ない”
 
 
その後はアメリカ政府からユニクロ製品の輸入差し止め措置が決まるなど国際的非難をされる事態となり、消費者からもSNS上で非難が相次ぐ事態となりました。
 
 
SDGsと個人消費者の話は、よく「エシカルコンシューマリズム(倫理的な消費行動)」などと言われます。
ユニクロ社のSNS炎上からは、この「倫理的でない商品」に対して、消費者と企業との信頼関係の崩壊を感じさせます。
 
 
今回は消費者だけでなく国際政治や国際的マーケットからの非難も、このエシカル的(倫理的)な価値観を基にしたものでした。
企業倫理は、SDGsが広がるこの世界で、更なる重要性を帯びつつあるのです。
 
 
いままでは「原材料を少しでも安く仕入れて、少しでも安く商品を提供して・・・」という価値観が主流だったかもしれませんが、現代ではSDGs的サプライチェーンマネジメントとして倫理的な価値観による一気通貫した企業活動が求められてきているのです。
 
 
 
ITmedia ビジネスオンライン :米が「ユニクロ」輸入差し止め、ファストリのコメントは?:「ウイグル綿」使用の疑い
 
ダイヤモンド・オンライン:無印良品とユニクロで供給網の透明性に「格差」、中国ウイグル産綿花問題に見る現実 | アパレルサステナ淘汰 |  
 
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伊藤忠商事も、せっかく立ち上げた石炭事業から早々に撤退
 
 
ちなみにですが、伊藤忠商事社も脱炭素の流れを組み、せっかくインドネシアに建設した石炭火力発電所から撤退するという経営判断をしています。
 
これは英断のように思われますが、(おそらく)多額の投資をした事業から資金回収する間も無く早々に撤退とするという話かと思われますので、今後経営への影響が危ぶまれます。
 
計画段階からSDGsに配慮していれば、未然に防ぐことが出来たのかもしれません。
 
 
ダイヤモンド・オンライン :【スクープ】伊藤忠が石炭火力発電から完全撤退へ、商社が飲み込まれる脱炭素の激流
 
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SNS時代の消費者と企業のつながり・・・「企業倫理」の重要性
 
今やSNS隆盛の時代です。スマホの台頭により、一気に加速し、誰もがSNSで情報発信出来るようになっています。
 
「インターネット時代は個人時代」と題されるように、現代では個人の力が強くなりつつあります。
 
実際に、企業の中で乱雑な扱いをされた従業員のインターネット上での内部告発が進んでいます。
 
 
このインターネット上で内部告発がなされた際、大抵の場合において内部告発した者はSNSユーザーから讃えられ慰められ受け入れられます。
他のインターネットユーザーは、内部告発者の味方になり、企業へのバッシングや是正するための呼びかけなどすることがままあります。
 
このように内部告発者が温かく受け入れられ、多くのユーザーが味方につき、共に企業へバッシングするインターネット上の風土から、結果として個人の告発が後を絶たない時代となってきています。
 
今や企業にとって、インターネット(とりわけSNS)の炎上は、企業リスクとなりつつあります。



それを防ぐには日頃からの倫理的な活動に取り組むことと言えます。
 
まさに、企業内倫理の是非が問われる時代なのです。
 
 
昨今のSNS炎上事件は、内部関係者のみならず事業関係者やライバル企業からのリークかもしれません。
ともあれ、SNS炎上は今日の企業運営上のリスクとなっています。
 
常日頃から、企業としての心がけ、個人としての行動には気を払っていきたいですね。
 
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ユニリーバ社のサステナブル戦略
 
さて、赤澤は常日頃から『SDGsは儲かるためにやるべきものだ!』との思いで活動しております。
いくら良い心がけ・行いであっても、企業活動として儲けていかなければ、持続できません。
 
 
この『SDGs→儲け』の事例として、本日は世界的企業・ユニリーバ社の事例をご紹介いたします。
 
 
このユニリーバ社は国連がSDGsを採択する前の2012年から「サステナブル戦略」を経営の中核において活動してきた企業です。
 
このユニリーバ社が2012年にサステナブル戦略を中心に置いたところ、なんと他ブランドよりも売り上げが多く伸びたのです。
 
さらには「サステナブル戦略事業の成長率が他を圧倒していた」というデータもあります。
 
 
ユニリーバ社はその後「社内の全ブランドにサステナブル戦略を導入し、そうでないものはたとえ利益が出ているブランドであったとしても全て売却する」という経営決定をしています。
 
利益の出ているブランドすらサステナブルでないものは売却するユニリーバ社の姿は、今後日本でも起こりうることです。
一方で、サステナブル戦略を経営の中核において活動する事で、今まで以上にマーケットへ訴求し、企業として成長する可能性も見込めます。
 
 
私個人の意見となりますが、中小企業こそ企業の生存戦略として、そして今後の成長戦略として、先んじてSDGsを取り入れていくことが重要だと捉えています。
▲ 弊社セミナー資料から抜粋。
ユニリーバ社では、サステナブル戦略に添わないブランドは、「利益がでていても」売却し始めている。(左)
SDGsを軸に全世界で12兆ドルの経済活動が行われると予測されている。(右)
 
 
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まとめ
 
SDGsに取り組まないことは今後の経済活動におけるリスクにもなる一方、うまく取り入れることで「持続可能な経営」につなげることができると考えます。
 
世界経済フォーラムでも明示されたように、SDGsは多額の経済価値を孕み、実際に企業活動の軸になりつつあります。
消費行動も既に移行しつつあり、経営への導入と企業成長のきっかけともなっています。
 
 
これが、私が世界がSDGsを軸に回っていて青森県内にも推進していかなければならないと考える理由です。
 
 
 
私の考える『持続可能な経営』とは。
 
 
さて、弊社では先日から「持続可能な経営」実現のためにコンサルティングを開始させていただいております。

ご協力先の経営者のIさんとのやり取りの中で、ふと、私が考える「持続可能な経営」について考える機会がありました。
それをまとめてみましたので、ご共有させていただきます。
(もし可能であればご意見・ご感想ください!)

① 経営者が自分の事業に自信を持てるようになれること。
② ある程度自然に求職者が集まってくるようになれること。
③ ある程度自然にお客さんが集まって勝手に商品(サービス)が売れていくようになれること。
④ ある程度自然に従業員が自己研鑽して、レベルアップしていくようになること。
⑤ 離職率も低い水準を維持すること。
⑥ 投資利益率(ROI)もそれなりの水準を維持すること。
⑦ 経営者として自分の時間を割くことが出来、自社の次なる展開を考える時間を持てるようになること。
⑧ 経営者の家族が豊かで幸せな状態でいること。もちろん従業員の家族も同じく。

私は、この8点を念頭に、「持続可能な経営」の実現を進めております。

上手く実現できたら、またご報告させていただきます!


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〜活動報告〜
 
「フルーツ販売士(仮)」研修団体のための一般社団法人設立アドバイザリー就任
 
この度赤澤は関東圏の某市場関係者らと「フルーツ販売士(仮)」資格職育成および研修団体組織化のための一般社団法人設立に向けたアドバイザー職を創設し、同職への就任をいたしました。
 
同団体は、プロのフルーツ販売士を全国規模で養成すると共に全国ネットワークを構築し、国内フルーツ動向を研究・共有し共栄していくことを目的とした団体(予定)です。
この団体設立にあたり赤澤の大好きなコンセプトメイキングから関わらさせていただいております。
 
既に活動実績があり組織改編に近しい案件ですので、実現可能性は高く見積もっています。
 
発起人として、関東圏の某市場の青果担当者(代表就任予定者)、他メンバーとして研究者・流通事業者などです。
 
もし当販売士育成講座(仮)にご興味ありましたら、赤澤までお問い合わせいただけないでしょうか。
もしくは、青果販売に関するお困りごとがあれば、お話お聞かせいただけないでしょうか?
 
事業開発にあたってのヒアリング(お困りごと調査)させていただきたく思います。


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〜イベント情報〜

・定期ワークショップイベント開催中!

〇6月12日 13:30~17:30(会場:YSアリーナ八戸)URL:カードゲームで体験、SDGsワークショップ #04 | Peatix

〇 7月 3日 13:30~17:30(会場:YSアリーナ八戸)URL:カードゲームで体験、SDGsワークショップ #05 | Peatix

 

・ オンラインでの対話によってSDGsがわかる、みんなと繋がる交流会企画中! 

◯ 開催日検討中。 

◯ 対象・ワークショップ過去参加者様と検討中。

・FLATHACHINOHEにてラジオ体操開催中!

 ◯ 八戸市都市整備部八戸駅西地区で盛り上がり隊の一環。地域密着型イベント。  100名前後来場。  

合同会社8として、まちづくり(SDGs11)・質の高い教育(SDGs04)・健康的な生活(SDGs03)のための貢献活動です。

弊社では、青森県内SDGs認知普及のため、定期的なワークショップイベントの開催やSDGs情報交換会を実施しています。
 
また、その他にも、社会をより良くするためのイベントを複数展開中です。
 
これらイベント実施に関しては、八戸市内・外、オフライン・オンライン、オープン型・クローズ型など一切問わず、解決したい社会課題や目的に合わせ様々な内容で企画設計・実施推進してまいります。
 
もし開催に関してご興味がございましたら、こちらよりご要望お聞かせください!
 
 
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編集後記
編集者の對馬です。
今年は2年ぶりに夏のまつり「弘前ねぷた」が開催予定でしたが、コロナ禍の影響で今年も中止のニュースがあり、とても残念に思いました。五所川原立佞武多、八戸三社大祭も中止になりました。
青森ねぶたは感染症対策を尽くし、現在開催の予定だそうです。(一般のハネトは参加できず、運営団体所属のみ参加)
私個人には青森県の夏の祭りは、夏が来たのを肌で感じられる行事であり、夏の思い出でもあるので、大事に継承していきたい青森県の伝統行事だと思います。
今年も祭りの囃子や太鼓の響き、祭りをみんなで楽しんでいるあの場が恋しいです。
(編集者:對馬好知子)

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